グローバル人材の育成、って。。

先週末の沖縄
良く通った那覇市内の「嶺吉食堂」、訪問して、店先の張り紙で、昨年末での閉店を知った。

再開発で公園になる、とのこと。
沖縄の昭和、またひとつ消えた。。。




ところで、、、、
グローバル人材の育成について、先週、議論する機会を得た。
学校教育の現場においても真剣に議論されていることを実感した。


グローバル人材の定義、語る人によって異なる。
日本国内のみでなく、海外でも、様々な国の人と交わり、成果を出すことのできる人材、と定義してみた。
同国人であれば、共通の価値観を持ち、暗黙知も共有できるが、外国人あるいは国外ではそれが通用しない。
必要な要素を簡単にリストしてみた。
・母国語を磨き、言葉での分析・説明力、コミュニケーション能力を高める
・外国には異なる価値観があることを理解し、単一思考の自分を変える
・論理思考を磨き、課題解決能力を身につける
・コミュニケーションツールとしての英語の習得

となろうが、この対応、現役ビジネスマンと学生では、自ずと時間軸と緊急性が異なる。


今回は大学での議論であったため、大学時代に学ぶべきことを考えてみた。
それは、ビジネスの世界がわからない学生、どの様な業界に入っても有益となる「基礎体力」をつけることではないか。
では、その基礎体力は?
生来の「感度」、脳科学者の茂木氏が言う「セレンディピティserendipity)」、に加え「数値判断能力」、「情報処理能力」、「国語力」、ではないだろうか。
これらを学生時代に、どの様に磨くか、であろう。


「感度」、「セレンディピティserendipity)」の磨き方、これらは、残念ながら、方法を思いつかない。
自分に言えることは、好奇心を持ち続けること、なぜなぜ問答を常にすること、だ。
それ以上のことは、脳科学等の専門家にお任せしたい。


数値判断能力、どの様なビジネスでも、現象を数値により分析、対処方針を検討することが求められる。
数値は経理屋へ任せる、の時代ではない。
そのため、数字の成り立ちを、簿記、会計基礎理論を学ぶことにより、一定の感覚がついてくる。
ただし、学問として終わらせないで、ケーススタディで議論することが必要。
ケーススタディで議論することによって、数値への理解が深まることになる。


情報処理能力の基本は統計学の知識にある。
また、前述の数値判断能力と密接に関わってくる。
科学の分野で発達した統計学、この学問ほど、現在のビジネスにおいて普遍的に求められているものはない。
統計学に関する書籍が多数出版され、ベストセラーもあることが、ビジネスパーソンに求められている証左であろう。
マーケティングでも、思考の基本は統計データである。
航空業界で先行し、ホテル事業でも導入が進む「イールドマネジメント」も統計データが基本になっている。
これも、学問として終わらせないで、ケーススタディで議論することが必要。


したがって、数値判断能力、情報処理能力を鍛えるためには、会計理論と統計学をからませた教育が必要になるし、ケーススタディの過程で論理思考も身につくこととなる。


国語力を磨くためには、良質な本を読みむこと、実際に作文する、等の地道な努力以外にはない。
コミュニケーションツールとしての語学習得、TOEIC750点獲得は必須。


ホテルの現場では、
とかく文章で語られるホテルビジネス、良いサービスを提供すれば顧客は獲得できる、と言われていた。
しかしながら、そういう時代ははるか過去のこと、事業投資効率についていくことのできない人は脱落する。
ホテル事業者が他業種企業の関連事業から投資家へ大きく変った、ことが潮目だった。
不振に陥ったホテル、気合いで運営改善を議論しても、空論となるし、改善はできない。
前述の基礎体力をつけた人がホテル業界にも増えてほしい、と切に願っている。



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