ホテル事業の再構築は??

今朝のNHKニュース、原子力安全委員会の議事を報じていた。
「全電力・ストップ」の想定が当初から無かった、とのこと。
最悪事態の想定はどこまで? これは、リスク管理の観点から論議されるのだろう。
後知恵でいうことではないが、想定津波高、想定震度、等と並び、織り込むことが必要。
原子力安全委員会のこれまでの記録、委員会設定時から30年超だが、掘り起し、HP開示するという



企業の4〜6月期決算はそこそこ好調なのだが、株価は米国債の格付低下に反応、大幅下落。
今日の東京市場での反応、前場で400円強下がった・・・・。
目先の株価変動で、自分のポートフォリを組み替えるつもりはないが、それでも気になる。



持ち株のポートフォリオを眺めていて、ホテルの運営改善に想いがいった。
株式であれば、自己責任で損切り可能。
ホテルは、それで生活している多くの関係者を巻き込んでの議論となるため、簡単ではない。



事業性が低下したホテル、様々な理由があることはいうまでもない。
未だに、多くのホテル、事業性確保(最低でもキャッシュフロー均衡)に苦しんでいる。


経済環境・立地環境の激変、これは単体ホテルでは如何ともならない。
ネガティブキャッシュフローが続けば、事業継続は困難、廃業、事業売却、を考えることだろう。
関連(?)事業を整理、本業回帰によるホテル事業売却も多くあった。



以前、ホテル業界に吹き荒れた再編の波
売却されたホテル達、非常に似通ったデザインによりリノベーションを実施され、衣替え。
運営組織は解体、再雇用条件は著しく低下、何れにしても年寄りは不要・・・・
横文字的運営手法も導入された
暗黙知の勝る日本的運営はどこかへ散逸した。


こういったホテル達のその後はどうだろう???
横文字的運営手法を導入されたホテル、うまくいっているのだろうか??
リノベーション世代が明確な、画一的なデザインを施されたホテル達、そろそろ次のリノベーションを考える時期に入ってきたが、その資金をリザーブすることができたのだろうか???


これまで、運営不振のホテルを多く見てきた経験で言えば・・・・
・成功体験のあるホテルほど、立ち直ることが困難
 これまでの仕組み・運営方法を変えることに抵抗が強い
 運営組織が顧客視点を失い、内向き志向が強い
・正確な意味でのリストラができていない
 不採算部門を整理、将来をにらんだ再構築ができない
・リノベーションをすれば何とかなるという幻想
 確かに施設品質はひとつの柱、しかしながら根底は異なることが理解できていない
・有名ブランドと組めばなんとかなりそう、と安易な判断
 看板の付け替えだけで何とかなる様な簡単な業種ではない


営業不振ホテル、総じて、
・予算利益を捻出するため、なすべきことを一切止め、経費削減に終始
・運営組織が機能していない
・社員のモラルが低く、やる気を無くしている
茶坊主社員がハバをきかせている、

等々の共通項がある。



前職時代、チェーン内のあるホテル、流行していた、QC活動、開業後まもなく導入。
更に、TQC活動まで踏み込んだ。
その頃、同ホテル、社員のモチベーションは著しく高く、チームワークも良い、更に好調な営業成果を出していた。


戦略を描くこともでき、合理的な考え方をする、T氏の発言、これを思い出す。
開業後まもなくの今、社員の意識は非常に高い。 今、QC活動をスタートするべきか? 運営がマンネリ化した時、あるいは営業不振になった時、のために、とっておくべきではないか?!」


この発言、ホテルの基本は人(=ホテル運営要員)の意識にあり、モチベーションアップ、ロイヤリティ向上、の道を残しておくべきでは、との想い、であったのだろう。
今にして、分かる様になった。
経営と社員の思いがひとつになり、ホテル社員の心が安定しないと、運営も安定しないし、上を向くこともない


こういったところに、ヒントがあるのではないだろうか・・・・



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