ホテルPMS その2

昨夜は、転職し、テーマパーク再生で頑張る、という前職場の後輩の送別会だった。
困難に立ち向かうガッツある後輩がまぶしかった・・・・
成功して欲しい、と強く思う。


ホテルPMSでの思い出話をもう少し、、
当初手掛けた頃のシステムは、照会系、勘定系と分けると、コンピュータ能力からみても、設計思想からみても、勘定(バッチ)系に偏るところが大きかった。
出身が経理とということも影響していたのだろうけれど。
随時出力も、バッチ出力でも、データを読む帳票類は沢山考え、それなりに成果を出せたと思う。
しかしながら、それは過去データの分析が主だったと思い知らされた。


第2世代のシステム開発後、香港と同時進行で国内新規ホテルに導入した。
その時、開業ホテルではごく当然のことだが、外部の様々なホテルから経験者が転職して集まることとなり、持ち込んだPMSを評価された。
そのなかで光るひと言が強烈な印象を与えた。
XXさんのシステムは良くできているし、帳表類もそろっている。
しかしながら、攻めるための帳表類、照会画面が乏しい!
先の予約状況をみて、どこが攻めどころなのか? どのソースが落ちているのか? 予算対比で落ち込んでいるのはどの日か? そういったものが不足している!! との言葉。
今でいう『イールドマネジメント』、25年前に厳しく指摘した人がいた。
その人は、IBM3XXXシリーズを使用しているホテル出身者・・・
そーか、そういうところが不足しているのか!!
東京から出したシステム担当者に対して、「あの人の要求は100%かなえろ。財産になるぞ。」とムチを入れた。
Mさん、ありがとう。本当に良い勉強をさせて頂きました。


つぎに、香港での話
バージョンアップ版1号ホテルとして香港を設定した話はこの前書いた。
現地採用したシステム責任者のひと言。
「このシステムは設計は良い。ただし、これをマスターしても、履歴書に書く価値に乏しい。」
つまり、転職時に評価される業務経歴にはならない、ということだ。
当時の香港では、HIS、IHS、ロッジングシステム、という市販パッケージが一般的であり、自社開発をしているホテルは知る限りでは無かった。
つまり、HISでもIHSでも、それをマスターしていることが履歴書に書くことのできるスキルのひとつなのだ。、

ここにきて、思い至った。
システム開発担当になった時、最初に他有名ホテル見学をしたが、外資Hホテルでは、HISという市販パッケージソフトを使っていた話をしたよね。
そーか、そういうことか・・・
日本人は自分の世界で成長しようとしているが、外では『道具は道具』と割り切り、不足分は別の方法で対応しているのだ。
『システムは自社ノウハウの結晶』という言葉は、少なくともホテル業界には当てはまらない!!
しかも、業界内での水平移動がきわめて多いホテル業界、独自性は教育に余計なコストが必要になる、ということだ。
できるだけシェアの高い、安定したPMSを採用し、独自に必要な帳表類等は、今では簡単になった後加工に任せるべき。
生意気なシステム責任者だったけれど、何回もぶつかったけれど、セシル、キモを教えてくれてありがとう。


自分の世界で、また自分の村に籠もっていないで、外に目を向け、外に出ることが成長のカギ、と強く感じたPMS担当時代だった・・・・



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