地方都市は??

昨日は名古屋へ日帰り出張した。
新幹線は本当に良くなったと感じる。
座席ピッチも広くなり、しかも疲れない。

その上、のぞみの運転本数、半端じゃない、通常の時間帯であれば、運行スケジュールを気にせず、とりあえず駅へ、となる程に利便性が向上した。
関西方面までだったら文句なく新幹線を選択する。
聞くところによると、4時間の壁が飛行機との差ということの様だ。
つまり、4時間を超えると利用者は飛行機を移動手段として選択肢に入れる、とのことだ。
東海・山陽新幹線の場合、広島・岡山あたり?
だから、JR各社は4時間の壁を切るべく最速列車(多分、最初は1編成only)のダイヤを組む。
山形新幹線が開業した時のPRもそれを意識させるシリーズがあった。


出張で、思い出した地方都市の動き、
新幹線が開通し、交通利便性が高まると町が変わる。
東北地方を例にとってみよう。
秋田新幹線は盛岡から、山形新幹線は福島から、これに東北新幹線の延伸で、東京とつながる。
首都圏からの利便性を考えた新幹線だが、地元需要は逆に首都圏へ流れる(出超!)ことになっているのでは?


秋田、山形、盛岡でのホテル企画での経験。
新幹線開通前後で、町が大きく変化した。
例えば、秋田の人、きちんとしたものを買う時、盛岡へ、仙台へ、時間があれば東京へ、地元購買が激減。
結果として地元のデパート、専門店は疲弊し、廃業となる。
支店・営業所も統廃合で固定費低減をねらう。
10年サイクルで定点観測すると、その荒廃ぶりに驚いてしまう。
ホテルも同様。
支店・営業所の統廃合で業務出張による宿泊需要は増すが、低単価ホテルへ流れている。
経費削減の波もあり、交通利便性向上の影響か、宿泊需要が減少、これに加えて室単価が下落、ホテル事業が成立しなくなった。
バジェット系ホテルも乱立し、価格低下に拍車がかかる。
地名を冠した地元の「グランドホテル」、宴会・料飲施設主体のホテルも域内民力低下により、成り立なくなった。
新規開発で、その当時は充分にホテル事業が成立すると確信していたが、その後の調査でぞーっとする様な町が多い。
新しさと価格が商品のバジェット系も例外ではない。
近場に新規ホテルが開業すると、新しいホテルへ利用客は確実に流れる。
顧客囲い込みのためのポイント制度を気にしなくて良い価格帯の提供がそれを後押しする。


また、街のなかも動く。
昔、駅前ホテルは安物ホテルの代名詞だった。
そもそも、陸蒸気といわれた鉄道の開通時代、鶏が卵を産まない、牛が育たない、といわれ、町のはずれに駅を作ったこともあり、2ないし3等立地。
お城近く、丸の内地区が格の高いホテルの立地条件だった。
しかしながら、一部の地方都市を除き、今は確実にJR駅前、その都市名を冠したJR駅前。
わかり易く、便利な駅前がホテル立地の条件となるし、最後まで生き残ることのできるホテルとなる。
ただし、概ねどこの駅でもそうだけど、繁華街側であり、昔、貨物引込線等があった側ではない。
逆転するとしても、3〜40年程度の年月が必要となろう。

札幌、名古屋、大阪といった大都市でも強く感じるJR駅前への街機能の移動。


JR博多駅の改築で大きく変化するであろう「福岡」の動きに非常に興味がある。
自分が生きている間にどうなるのか??
その後のことは、誰か、あの世まで、その変化を「写メール」で伝えて欲しい・・・・・


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