ビバリーヒルズのこと

全米オープンが始まった。
カップも面白いけれど、こっちも良い。
ゴルフを観ながら、これを書いているナガラ状態・・・

矢野、プレイも良いけれど、良い雰囲気だね。
石川は、あのワトソンお父さんと同伴で、トップと2打差E。
元々難易度が異常に高いコースなんだけど、加えてツアーセットアップ、箱庭の様な日本のコースとは比較にならない。
しかしながら、Wカップは夜〜深夜、全米オープンは早朝、という放送時間帯。
寝るのはお昼にするか・・・


海外ネタをもう一日。

前職では、米州関係は現地法人があり、開発を含めその現法が対応していた。
そのため、東京本社は、現法窓口担当を除き、その他の本部員はタッチしていなかった。

ある日、T専務から魅力的なオファーがあった。
「アジアばかりではつまんないだろう。ビバリーヒルズプロジェクトのモックアップの検査があるから連れて行ってやろう。」
OK、OK、行く、行く!!
モックアップとは、できあがる予定の客室を、同一材料、同一サイズで作り、検証するための試作品。

担当していた米国籍インテリアデザイナーは、日系オーナー(K製鉄・子会社)、日系オペレター、ということで、日本のホテル、特に旅館を十分に研究していた。
その結果がデザインに反映されており、障子風のガラリ等々、それなりに評価できるものだった。
しかし、バスルームに難あり。
まず、バスルーム入り口にドアがない!
その上、バスタブが、日本のお風呂を意識し過ぎで、風呂桶風だった。
かなり深い。
バスタブをまたぐと、タブの縁に、・・・当たる。
それは君の足が短いからだ、と言われたくないから、言えなかったが、当たる・・・
T専務に、そーっと言ってみたら、「言われてみればそーだなぁ。少し深すぎるか・・・・」との言葉。
あれは結局どーなったんだろう???
開業後は行ってないので、確認できなかったし、既に、ホテルは人手に渡り、看板も変わった・・・


この出張には、おまけがあった。
帰路、バンクーバーで、ひとり降りた。
T専務は、LAXから直行で帰国。
当時、会津磐梯スキーリゾートを担当しており、先行事例として、バンフを1泊し見学。
見学した時期は秋口だったので、「雪はないが、機能評価はできる。」と説明して承認。
バンクーバーからバンフへは、ヘリコプターで、ロッキー山脈を越え、往復。
往路では、パイロットが、インカムを通して、観光案内してくれた。
Y製薬(日本)が所有していたホテルをはじめ、数軒のホテル、リゾート街、ゲレンデ,付帯施設等々を視察。
日本のスキーリゾートとは全く異なる、スケールと充実した内容に圧倒された。
欧米人のリゾート施設に対する感性は別物。
日本人はまだまだなだなぁ、と深く反省したが、未だに追いついていない・・・
バンフからバンクーバーに戻り、バンクーバーに2泊、街なかを隅から隅まで、夜も昼も、厳しく、詳細に調査!
昔住んでいた、ポートピア博開催前のOLD神戸と非常に良く似た街だった。
港町ということもあり、また成り立ちが似ている街は、空気にも通ずるものがある。
本当によい街だったし、参考になる良いホテル、飲食店もたくさんあった。
帰国後、出張精算時、庶務の女性がヘリ・チャーター代金の領収書をみて驚いていたが、その当時は許容範囲。


そうそう、昨日のクアラの件で、もうひとつ「納得したが納得できない」件を書くのを忘れていた。
H社(日本)製のエレベータだけど、日本では常識の『地震対策』がなされていない。
なぜ?
現地の設計事務所、ごく当然の様に「建物自体が耐震構造ではない。エレベータのみそうしても意味がない。マレーシアには地震がない。」との言葉。
このプロジェクトの後、競馬場跡地開発で1998年に建設された、コンクリート構造で、世界一の高さと言われた452mのペトロナス・ツインタワービル。
あれもそうだったのだろうか?


これは、香港プロジェクトでも同様の経験をした。
国が異なれば、基準も異なる。
そういうものらしい・・・


http://www.timeandtide.co.jp/