築地市場の観光的価値

今夜は早く家に帰る。
絶対そうする!!
23時には、TVの前に座り、ベスト8に勝ち上がる(はずの)日本チームを応援する
今夜の街はどういうことになるだろう??


事務所の引越を決め、ほっとしていた時、昔の会社引越を思い出した。
面倒くさいと思いながらも、予想しなかった新しい発見もあり、ある意味で楽しい経験をした。

前職の会社、入社当時は東京駅前にあり、便利だった。
図書館代わりの『八重洲ブックセンター』はお隣、東京駅地下街は利便性の高い施設、銀座方面へも近い。
羽田利用だと、便出発時間のちょうど1時間前に会社を出ればOK
新幹線の時間調整で立ち寄る人も多く、様々な情報が入ってくる、開発屋としては絶好の場所だった。


それが、16年位前、築地6丁目・勝ち鬨橋近くへ移転。
築地は、魚を食べに行く場所であって、仕事をする場所じゃない、と思っていた。
拒否もできず、丸の内地区から移転すると女性社員が会社を辞めてしまう、という声も聞いたが、男はそういったレベルの理由で退職することもない、イヤ、イヤ、移転。
JR有楽町から都バスに乗り換えて5分、結果として自宅からの通勤時間が15分延びた。
いやだなぁ、と思っていたが、行ってみて、こんなに楽しい場所はない、と妙にはまった。
ここは都市のワンダーランド。
お昼に場外市場の食堂に行くと、昼を食べているサラリーマン・OLと、仕事が終わった市場衆がビールを飲みながら反省会、が混在。
なかなか見応えアリ
しかしながら、最近の場外市場は若干悪のりし過ぎ、と感じる。
昔の場外市場を知る人、愛していた人は、嘆いている。
道路交通法って適用外? と思う位、屋台・売台・看板・突き出し・等が道を塞いでいる。


築地市場の移転が計画されて永いが、決まらない。
決まって欲しくない人が多数だろう。
究極の都市型観光としての観光資源。
どこかのホテルが企画した、『コンシェルジュ付き市場探検』が大評判。
ホテル業界って何でこんなに節操がないのだろうと思う位、類似企画があちこちのホテルで・・・
話は横道にそれるが、大阪のNホテルで、『ワープロ持ってチェックアウト』という企画があった。
ワープロ黎明期
使いたいけれど分からないお父ーさん向け、一泊し研修、研修に使ったワープロを持って帰る企画。
NホテルのM君が考えた、その年の日経賞を獲得した優れた企画だったが、翌年には類似企画が全国規模で発生・・・
ホテル業界にはそういう一面がある。


本題に戻して
築地の魅力って何だろう?
・食= 魚が美味しい(ただし、最近は店によってかなりのばらつきがある)
    やはり、これが一番なんだろうなぁ 
・探検= 市場内では迷惑になるが、市場場外(場外)は迷路、探す楽しみは十分
     豊洲へ移転すると、きれいになってしまい、魅力半減だろう 
・プロ体験= プロ用の食材、道具を売っており、成ったつもりで楽しめる
・お祭り感覚= 特に、週末ともなると、買物客、観光・見物客が賑わいを楽しんでいる
・位置関係= ワンダーランドと銀座が近接、2種類の極限値を楽しむことができる
       この魅力は、豊洲へ移転すると消滅する

こんなところかなぁ・・・
これって、街おこしのヒントになるんじゃない??


築地に6年間居た後、湾岸倉庫群再開発の一画に建設されたビルへお引っ越し。
旧東海道沿いにわずかに残る飲食店の他は、食文化が存在しない地域だった。
働く人にとって、通勤が楽しくなる場所か否かは、勤労意欲へ多大な影響を与える。
また、気学の教材として、常に旧長銀本店ビルと共に取り上げられている、と聞いていた形状のビル。
言われたとおりになった・・・



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