運営組織と業務との関係 その1

高校野球、成田・中川、良いねぇ・・・
スポーツの種類も増え、この時期も高校野球一本、ということは無くなったが、それでも面白い。
ただ、地元県内選手ではなく、全国区で優秀な選手をスポーツ枠でスカウト、強くなった地方私立高校の存在が気になる。
強ければ良い、という単純な判断は、拝金主義横行の現在につながる・・・・・
やはり、地元選手であってこその、故郷応援になるのでは?


街の夏休みに合わせ、2日間おさぼりしてしまったので、今日から再開

ホテルの運営組織は、利用者から見えるものと見えないものがある。
年商100億円程度の総合都市型ホテル(外注業務は別、社員数500人程度)をベースとして、機能的に組織を大括りし、整理してみよう。
この規模ホテルは、機能別組織が組成し易く、わかり易い。
宿泊・・フロント(会計、外貨両替を別組織(経理)とするホテルは少ない)
    フロントサービス(ゲストリレーション、ベルボーイ、ドアマン)
    予約、レベニューマネジメント、客室管理(ハウスキーピング、遺失物管理等)、電話交換
料飲・・店舗別に、サービス、バーテンダー、調理、会計係(経理所属)
    料飲業務(メニュー管理、レベニューマネジメント)、料飲企画、総料理長、ホテルによってはFBC
宴会・・予約、サービス、調理、宴会企画、宴会業務(メニュー管理、レベニューマネジメント)
営業::宿泊販売、料飲販売、宴会販売、商品企画(宿泊・料飲・宴会を総合企画)、レベニューマネジメント
広報・・告知(営業にくくられる場合も多々あり)
経理・・主計、収納(収入管理)、売掛管理、現金管理(ゼネラルキャッシャー)、FBC
業務・・人事、総務、業務監査、OE管理、調達・倉庫管理(経理もあり)、渉外、駐車場(宿泊もあり)
これに、総支配人直轄組織として、総合品質管理機能が加わる。

こんな形かなぁ
様々な職種があり、人事管理は難易度が高い。


また、その時の判断で、機能が組織間を移動することも多々ある。
特に、営業不振が続くと、営業機能がその対象となることが多い。
自部門の売上・利益は自部門のなかで責任を持つ、ということがその理由??
単に組織の問題なのか、他に理由があるのか、詳細にその原因が検証された結果ではないのでは? と感じる組織再編もある。
総支配人、副総支配人が、人件費削減or適任者不在という理由で、現場長を兼務(複数兼務もあり)することもあるが、これも疑問。
極論すれば、現場長は不要、ということになる。
人件費管理は職制と資格給に分けて別管理とするべき、地位がその人を育てる側面があり、担当させてみる、ということが大事。


小規模ホテルは当然のこと、大型ホテルでも人件費削減による機能兼務もあり、結果として内部牽制が機能しなくなる。
ホテルは、物販と異なり消費すると形が無くなるサービスの提供、現金を扱う、売上件数(売上伝票枚数)が非常に多い、細かい仕入を毎日している、等々の理由で、内部牽制は欠かすことができない。
ホテルの日常業務、実は、落としアナが沢山ある・・・・


わかり易い、レストラン事例で説明しよう。
オーダー、調理、サービス、会計、の段階がある。
組織でみると、料飲サービス、調理、料飲サービス、経理、と機能している。
場合によっては、会計も料飲サービスが兼務、同一部門で自己完結となる。
これは顧客に提供したものが正しく会計されることを前提にしているが、これに悪意が入るとどうなる?
おなかに入ったものは、外からは見えない。
そういうこと。
このため、補完機能(業務監査等)を設けることが必要。


昔(それもかなり昔)、外資Hホテル、業務処理のひとコマ
サービスが起票したオーダーパッド、調理後、サービスが顧客へ持ってでる動線に、フードチェッカーが座り、オーダーパッドと会計伝票にゲタ印を押し、確認していた。
サービスする料理と会計を一致させる仕組みであり、驚いたことがある。
さすがに、これは? と思うが、工夫は必要。


次から、数回に分けて、運営組織の具体事例を説明しよう。


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