リノベーション

宮里藍、米・女子プロゴルフで5勝。
岡本綾子の4勝を超え、現在、賞金王。
宮里3兄弟、藍は、数年前、「お兄ちゃん達、もっと頑張れ。」と、ゲキをいれた、と聞いたことがある。
そーだろうねぇ、、、 できの良い兄弟を持つと、ショぼんじゃうよねぇ・・・・
自分も3兄弟、高校までは一緒の学校だった。
いずれも3歳違い、特に、高校は先生が3年サイクルで回ってくる。
優秀だった上の2人を知っていて、「君、本当に○○の兄弟なの?」と言われ続けた18年間だった・・・・


気を取り直し、、、
昨日は、『施設・業態の再構築』について簡単に書いた。
今日は、再構築に至らないまでも、事業性改善の趣旨で検討する『リノベーション』について少しまとめてみよう。
以前にも少しふれたことがあり、今回は視点を変えて書くことにした。


客室、料飲施設、空間(面積)を変えないで、機能変更あるいは強化、デザイン変更等は良くある話。

取っ掛かりとして、客室について考えてみた。

シングル客室は、施設企画時、限界のある床面積を有効に利用、部屋数確保=事業収支予測アップ要因として重用されていた。
これは、想定単価が確保できる場合には、プラス要因であった。
しかしながら、現実には、ひとり単価の下落で事業性が落ちており、また、団体・週末利用等に耐えられない。
イールドマネジメントからの要求で行う、シングル客室のダブル化・ツイン化、ツインのトリプル化等の要請がそれに当たるだろう。
これらは、家具類の変更を伴うリノベとなる。
ツイン化、トリプル化の場合、スタッキングベッド、ソファベッドの導入。
ダブル化の場合はベッドサイズを、1600〜1800(2000がベスト)へ変更。
ライティングデスク、ナイトデスクの仕様変更も出てくる。
加えて、照明計画も重要になる。


どの様な客体もどん欲に取り込もうとする姿勢は正しいし、一時的には増収効果が出る。
しかしながら、中長期的には、客体を定めないと、リノベ趣旨を誤ることとなる。
つまり、コアの高単価客が、そのリノベを支持するか否か、の判断が重要となる。


客室をさわる時、マーケティングおよびセールスセクションとの協議は必須。
彼らは、顧客ニーズ、しかも主たる客体ニーズを一番よく知っているはずだから。


もう一つ大事なことは『ロストビジネス』の扱い。
ロストビジネス統計を取っているホテルは少ない。
かつ、それが営業・顧客情報の宝庫であることを知る人も少ない。
しかしながら、データを分析することにより、このホテルに何が本当に不足しているのか、良くわかる。


リノベの一般的な手順としては、、、
データ類の整理
自ホテルのセグメント別ニーズをまず整理。
平行して、自ホテルが具現化している機能を整理し、不足内容を確認。
コメントカード等を活用し、それらを検証・確認。

販売戦略を確認
今後のばしたいセグメントを定める。
ターゲットセグメントのニーズが自ホテル提供機能と合致していれば良し。
不足していれば、それを補うためのリノベが必要となる。
インテリアデザインもその中に入る。

事業性確認
不足要素を整理、リノベ予算をつかみで概算する。
増収効果を概算、そのリノベ効果を試算する。
(性能劣化時のリノベとは計算が異なる)

設計者を交えて検討
与件を提示し、作図を依頼。
設備更新の要不要も併せて図面確認。
更新しない家具も図面の中にきちんと入れ、パースで確認。
実際の部屋で、テーピング等により、空間感を確認。

注意するべきこと
技術部門が中心となって実施するリノベが散見されるが、これは正しくない。
また、限られた空間利用であり、常設でない場合、室内のバランスが崩れてしまうこともある。
このため、置こうとする家具類を発泡スチロール等の簡易素材で、同サイズ作成、実際に配置してみることが必要。
とかく設計者が作成するパース、平面図類で決めてしまいがちだが、これが落とし穴。
立体的にみることができる人は少ない、一般のホテル屋ではまず無理。


事業性が低下している現在、今こそ、事業性改善のためのリノベーションを実施し、ライバルに差をつけるべきではないだろうか。
そういったお手伝いができたら、うれしい・・・・


http://www.timeandtide.co.jp/