「まかない食」の効用

事務所裏のホテル工事現場、続報を要求する声もあり、再び登場。


現在2階まで打コン終了、3階の打コン前作業の大詰め。
今日も、鉄筋家族、型枠家族が大集合。
この調子でいけば、年内にはもう1階はのるスピード
コスト管理の点で心配していたトラッククレーンも去り、今はタワークレーンのみでの資材移動。
クレーンの運用にも慣れてきたのだろう。
1ヶ月の遅れをどのくらい取り戻しているのだろうか?

RC、打コンして、設定強度の70%程度出るのは、冬季で1週間位は必要、と聞いている。
この現場、1日で型枠を外し、上部階の柱・梁配筋、型枠作業を始めている。
早業といえば早業だが・・・・



今朝のNHK、「まかない食」について放送していた。
企業の社員食堂で、社員に健康的な昼食を提供しようというもの。
このブログでお世話になっている、京都の会社「はてな」の紹介もあった。
はてな」では、社長婦人が自ら調理している姿が流れた。
これらは、社員の健康管理に加え、モラル&モチベーションアップにつながる、良いことと感じた。


「まかない食」、一般的には、飲食業・旅館等で、従業員のための食事提供を指している。
顧客用食材とは別の仕入が基本であり、管理可能な場合は顧客用食材の残材を用いて調理する
時として、顧客用の食材を多めに仕入れ、それを使うこともままある、らしい。
相対的に安い給料、食事提供の仕事は外部での食事がままならない、ことへの経営の配慮
また、まかない食の調理は当番制、あるいは新人君の仕事であり、料理長、先輩調理師達の指導を受けることも可能となる。
これら、きちんと管理されていれば、良しとすべきもの。


ところで、、、、

これ、先日、上海へ行った時、朝10時、開店(10時30分)前の、街なかレストランの「まかない食」を、勝手にパチリ
上海ガニとか高級食材を使用するレストラン、こんな感じのものを、サービス&調理が、リネンを取り除た客用テーブルで、一緒に食べていた。
最後は、ぶっかけメシだった・・・



ここからはホテルの(少し耳の痛い)話。

内部管理が徹底した、近代的ホテルでは、調理場を含め「まかない食」は一切禁止
更に、レストランは勿論、宴会等で、宴会場で手付かずで残った料理を従業員が食べることも禁止。
これは、飲食材原価管理(FBC)の一環であり、従業員に対しては、従業員食堂による食事提供、としている。
(FBCについては、弊社HP http://www.timeandtide.co.jp/ コラム欄に概説)


残り料理を食べることを許してしまうと、終宴後にそれらを食べる習慣をつけてしまう。
ついには、自分達用に多めに調理する、までエスカレートすることもある。

宴会に限らず、深夜まで営業している料飲施設。
調理とサービスが、「あ・うんの呼吸」で目配せすれば、営業終了後、無料で社内宴会をすることも可能。
しかも、食べて・飲んでしまえば、退勤時の保安通過も問題ない。


和食調理場、旅館あるいは著名料理屋出身の親方が仕切るケース、つい昔の習慣が出てしまう・・・・

また、POSによるメニュー管理とFBCの適切運用で、深夜の飲み食いが発覚したケースも実際に見聞している。


飲食店舗が敷地内に点在している、沖縄本島の著名リゾート施設。
開店前である17時位に、そういった店舗を回ってみると、自店舗内、明らかに顧客用メニューで食事している・・・・
のぞき見された彼ら、恥ずかしそうにしていた
これらは、ルール化された「まかない食」? ではないだろう。


どうすれば、こういったことを防止できるのだろう?
(特に、大型宴会場を持ち、料飲施設の多いホテルでは必要。)
まずは、FBC(飲食材原価管理)を導入、徹底した運用が必要。
FBC導入の本来的な使い方ではないのだが、副次的効果がある。
次に、ナイトマネージャー(管理職)による、深夜、館内のランダム巡回がある。
店舗に鍵がかかっていても、解錠して見回る位の徹底が必要。
更には、従業員食堂での摂食状況を確認、食べない部門・店舗があれば、要チェック
従業員食堂を深夜まで開けることは不可能であるため、深夜食弁当を用意するが、そのグレードを上げることも一助となる。


いずれにしても、モラルアップが基本だが、それだけに頼らず、管理システムの導入も必要・・・・


http://www.timeandtide.co.jp/