ユニバーサルデザイン

シー・シェパードが、妨害活動を再開している。
1億円で調達した(という)スピードボートを使い、調査捕鯨を妨害している。
調査捕鯨、という言葉も変であるが、自然界の食物連鎖、鯨が増えすぎることも問題。
個人的には鯨好き、小学校の給食でも、安価な動物性タンパク質として、よく食べていた。
なんとかならないのだろうか?


今日は、ユニバーサルデザインについて、少し考えてみよう。

ユニバーサルデザイン、『すべての人が人生のある時点で何らかの障害をもつ。』、ということが発想の起点。
つまり、障害の有無、年齢、性別、国籍、人種等にかかわらず多様な人々が気持ちよく使える様に、都市や生活環境を計画する考え方、だろう。
ユニバーサルデザインの領域は、製品、施設、都市などの目に見えるものから、サービスやシステムなどの目に見えないものまで多岐にわたり、それらが相互に関連・補完しあうことで、ユニバーサルデザインの社会が実現できる、としている。


都市・施設・製品、での例を思いつくままあげてみよう。
 都市空間:初めての訪問でも分かり易い都市計画、電柱を地下埋設した道路、多言語表記サイン
 建 物:自動ドア、段差のない出入口、多目的トイレ
 設備等:某銀行ATM、リフト付き都営バス、
 日用品:テレホンカードの切り込み、シャンプー容器キャップのギザギザ、力のない人でも開栓できる道具



ユニバーサルデザイン、これはホテルの企画で必ず遡上にのる重要な項目。
ホテルブランドのブランドコンセプトとしても規定されている(はず)。
ハートビル法、各市町村においても関連法令が整備・制定され、義務としても対応する必要がある。


ユニバーサルデザインバリアフリーデザインと混同しがちであるが、障害対応という側面では、バリアフリーデザインはユニバーサルデザインに含まれる
人に発症する障害、これには視覚・聴覚・肢体・内部・知的など、さまざまな障害、および程度の差がある。



ホテルでは、従来、歩行障害への対応を主としていた。
つまり、多くのホテル、車椅子使用者への対応とし、その他はホテルスタッフが介助する、としていた。
ホテルでの歩行障害は、駐車場、玄関、エレベータのサイズ・指示盤、エスカレータ、レストランでの段差があげられる。
客室はより深刻、入口ドアサイズ、浴室のサイズ・バスタブ構造・洗面台の高さ・鏡位置・トイレ、クローゼット構造、ライティングデスク、ベッドの高さ、等々、様々なものがある。
しかしながら、対応すればするほど、健常者にとっては使い辛い、つまり販売し難い部屋となるため、歓迎されない義務としての扱いであったことも事実。


前職時代(26年程度前になるが)、ホテル現場で、航空機内用車椅子を開発したメーカーと共同で検討した。
前提として、通常の使われ方との共存を意識した検討とした。
結果、パブリックトイレ、客室内の何れでも、着脱式の手すりを採用。
つまり、つける場所の壁・床に鉄板を埋め込み、強力磁石付き手すりを用意、必要に応じてそれをセットすることとした。
やはり、歩行障害への対応のみ、前に挙げた客室内のその他の障害には未対応であった。


今は、それではすまない。
交通機関、街なかでの各種対応、等々、様々進んでおり、ホテルにも提供するサービス故、使命が課されている
新規ホテル企画では、最初から織り込むため、対応は相対的に楽であるが、既存ホテルは意志を持って対応する必要がある。
また、各種サービス内容、アメニティ類を含め、総合的に検討する必要がある。
ビジネスとしても、高齢者対応を含め、好結果をよぶことも事実
このテーマについても研究を深めることとしよう。



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