行動経済学の入門書を読んでみた

東北関東大震災に続く「原発事故」、様々なブログで語られているが、非常に厳しい。
特に、原発からであろう放射能汚染、うすくではあるが、拡がっていることもあり、不安がつのる。
昨日も、内幸町の東京電力本社前で、抗議の声を上げるグループがいた。


世界銀行、大震災の経済に与える影響を、民間の調査結果として発表した。
・損害は10〜19兆円程度(ずいぶん幅がある)
・経済は、今年後半から回復し、5年間は復興需要により活発となる。
今日の株式市場、どの様に動くか、注視したい


ところで、、、
合理的でない消費者の経済における判断、そうでもないよ、という声もあるが。
学生時代、経済原論(新古典派経済学)、どうしても頭に入らなかった・・・
「全ての経済主体は合理的である。」、なんておかしいぜ、自分のことを考えてもそんなことない・・・・
経済原論のおかげで、在学中に受験した国家試験を失敗した、と、今でも思っている。


対する行動経済学、新しい学問ではあるが、ある程度確立した理論でもある。
これは、すっきり頭に入る。
合理的な経済人(そんな人はいない!)を対象としないで、そこそこ合理的で、でも意志の弱さも併せ持つ生身の人間を前提としている。
そうそう、そうだよね、自分もそうだ。


行動経済学の骨格というか、理解の基本をまとめると、次のようになる。

プロスペクト理論 
 参照点依存性
  事象を評価する時、何らかの基準との比較によって判断する
  週刊誌・スポーツ新聞の見出し? あるいは、選挙の結果?
 損失回避性
  同額の利益と損失がある場合、損失に対して強く反応する
  そうそう・・・・・ヒューリスティク
 事象をざっくりつかんで判断する
 身近な事例で判断することがあり、単純化し過ぎると判断を誤る
 市場調査の時、タクシーの運転手に景況を聞き、つい判断してしまう・・・
フレーミング効果
 表現の仕方、選択肢の提示の仕方により、同一の事柄でも判断が異なる
 予備校の実績、合格率60%というけれど、失敗率40%とは決して言わない
・社会的選好
 一般的に、人は、他者との関係を考慮する、という心を持つ
 常に自分の利益を最大化する合理的な経済人は、社会では存続できない
 自分の利得だけで行動していると、友人がいなくなってしまう・時間的非合理性
 人は、目先のことに囚われ、先のことに目が届かないことが多い
 利得・損失が先の場合、つい目の前のものに手を出してしまう
 禁煙を誓いながら、目の前のタバコに手をだし、明日から禁煙、という人、いるね


行動経済学マーケティングでも応用され、実際に効果が出ている様だ。
また、規制ではなく、国民を緩やかに、効用を示しながら、あるべき方向性に向かわせるという政策での運用もある、という。
政策=規制、という感の強いそれが受け入れ易いものになるのだろう。


日頃の仕事にも有効では? という気がしてきた・・・



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