目線の置き方は?

原発事故対応
満杯状態になっている冷却水に対する汚染除去装置なかなか本稼働しない
アレバ社、米キュリオン社、両社製の除去装置の組み合わせ、シーソーゲームの様に、不具合が見つかっている。
慣れない作業に加えて、技術の異なるメーカー製の組み合わせの結果、だろうが、国産設備は無いのだろうか?
国内の原発、確か60基弱あったと思う。
これだけ原発数があり、トラブル対応を含め、付帯設備としては重要なものであるのに、ライセンス生産も含め、国産化されていないのが不思議?


システム、トラブル対応も含めてスムースに運用するためには、効率もさることながら、遺漏ない全体構築が求められる。
これは、IT関係にも当てはまるだろう。



コンピュータによるデータ処理、システムを構築するためには、自社開発は別として、ユーザー側の仕様要求をまとめる役割が非常に重要になる。
システム開発会社、ソフトウエア開発のプロではあるが、業務処理のプロではない
このため、ユーザー側の開発責任者、システム化する業務のみではなく、その業務が関係する全体を把握していることが必要となる。


先日も、「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」、そのままでは実際の運用に供することができない、という事例がニュースになっていた。
前提が? ということだが、システムに対する要求仕様を作成したユーザー側の責任であろう。
http://www.bousai.ne.jp/vis/torikumi/index0301.html
http://www.nsc.go.jp/mext_speedi/index.html



システム構築における『仕様書』の重要性、これを説明できる事例は多々ある。



30年近く前のこと、前職で、同社初めてのインハウス・オンラインシステムを構築する業務を担当した。
(以前にも関連するブログを書いた。)
元々経理屋であるため、数字の流れは分かっているが、営業現場でのデータ生成・修正等については、分かっている様で分かっていなかった。
このため、現場からの要求仕様を求めた。


ユーザーとなる各現場からの仕様要求、それを受けたシステム開発会社のプログラム仕様書、立ち上げ時のトラブル対応の完了後、改めて確認して感じたこと。
現場からの仕様要求、手作業時代の自分の担当業務の範囲での目配り、直近で発生したトラブル対応、等々。
期待した、業務を見直し業務効率を上げる、システム化による新規要求、といったものがほとんど見受けられない。


今は、その仕切りは無くなったが、当時はCPUの性能が小さいために区分けが必要とされた、照会系・勘定系の連携には全く触れず。
また、データ修正等の影響範囲がシステム開発会社に伝わらない仕様、となっていた。
データ生成プロセスは比較的簡単であるが、データ修正時の影響範囲、これはシステム全体を把握していないと見過ごすことが多々。
結果として、データ不整合となる。


宿泊部門責任者だった君、経理部門責任者だった君、キャッシャー責任者だった君、その他の人達に随分と迷惑をかけた。
毎日の営業成果を翌朝に把握したい当時の総支配人、システム責任者として、(毎朝)頭を下げる日が1か月以上続いた


現場の人には本当に迷惑をかけたが、この時の経験、今でもしっかり生きている。
全体把握、スケジュール作成・管理、個別業務の深掘り、情報検証、業務に携わる組織・構成員のスキル評価、外的環境評価、将来変化への対応、等々・・・



先夜、長男がオフィスを訪ねて来て、夕食を共にした。
彼は、某システム開発&運用会社で金融系のシステム開発に従事している。
自分と同じ轍を踏まない様、現在のシステム水準を知らない自分としては、過去の経験を簡単に述べるだけに止めたが、主旨は十分に伝わっただろうか??



http://www.timeandtide.co.jp/