ブライダル

東証株価終値、9965円
先週末より65円高
あと、一息で1万円の大台
持ち株、いつになったら水面から浮上するのだろうか???


ところで、、、
最近のブライダル施設の施設造りと運営方法。
昨土曜日、長男のブライダル、親の立場でじっくり見学したが、勉強になる点が多々あった。


ホテルでのブライダル、ホテル業界の大先輩が確立したビジネスモデル。
それまでは、自宅、近所の会館類、料亭、等での婚礼披露が常識だった。
・嫁取り・婿取りの家の負担を軽くする
 近所によるお手伝いも頼み難く、かつ煩わしくなった
・通婚域が広がり、自宅での催行が困難になった
・会社勤めの人にとっては、披露宴は勤務先同僚等との一体感を醸成する場 
この他、その時代の背景があったのだろう。
そういった要求をホテルで取り込むことにより、右肩上がりの経済、順調な人口増と相まって、良いビジネスモデルとして確立していった。
標準的な都市型総合ホテルの売上構成、宿泊:料飲:宴会:その他=3:3:3:1、と言われていた。
旧御三家に至っては、宴会売上が50%を優に超え、企業宴会もさることながら、部門利益の多くをブライダルが稼ぎ出していた。


料理・飲料売上、複数回のお色直しが基本の衣裳、美容、写真(参列者への焼増しもあった)、引き出物、筆耕、奏楽余興、等々、付帯売上も大きい。
ポジションの高いホテルの平均客単価、5万円以上だった。


婚礼催行を前提としたホテル、付帯施設も大きく、各種専門業者がホテル内に場所を確保していた。
ホテルは、その専門業者から、賃貸収入、手配に対するコミッションをしっかり収受
出席者の宿泊需要もあり、総合的に魅力的なビジネスだった。
高額の費用も、そんなものだろう、という、顧客とホテル間、暗黙の了解があった。



その様な時代も下り、、、
ブライダル情報誌による、ホテルブライダルの解剖、ホテル相互比較が進み、次第に、ホテルブライダルの価格に対する不信感が出てきた
加えて、インターネットによる関連情報の深掘りが進み、その傾向は更に増した。


ホテルの宴会場で催行する披露宴での不満として挙げられること
・催行内容が、お仕着せで自由度が低い
・パッと見に、価格が高く、弾力性に乏しい
・同時進行で、複数のカップルが行き違うことが煩わしい

 (つい、他の花嫁さんと比べてしまう??)
・流れ作業の様に、カップル誕生で味気ない
・宴会場(施設)が汎用型であり、サプライズに欠ける

つまり、自由度、個性、といった部分に不満が集中する。


その様な動きに対して、成功体験を持つホテル、需要者の気持ちに対して鈍感
とかく、街場の施設を見下す傾向にあったホテルスタッフ足元を分析することを怠っていた

最近では、ホテルブライダル、かなり改善されているが、施設改修は困難が伴う。



一方、ゲストハウスブライダル、ホテルでの反省をふまえて、施設造り、運営方法等に工夫を凝らしている。
思い出のレストランでのンウェディング、等のバリエーションがある。
今回は、新規施設によるゲストハウスウェディングに絞って考えてみた。
(歴史のある邸宅等を用いるモデルは除外。)
これらの事業企画、ホテルの宴会部門出身が多くかかわっている

・ブライダルに特化した施設造り
 サプライズを随所に演出、ペントハウス仕立ても一時流行
・立地場所は、スタイリッシュ、クールな、ブランド地名を選択
 相対的に所要面積が小さいため、出店可能性が高い
・同時催行は極力避け、大きく時間差を設けている
・コックを含めた館内スタッフ全員がお祝いする、という仕立て


あるブライダル事業者と会話したことがあるが、内容はホテル事業からみると大きく異なる。
総投資回収は3年が標準、5年以上要するプロジェクトはしない、という発言に驚いた。
それであれば、IPOを果たした複数のブライダル専業者の存在も理解できる。
また、施設造りをみて、妙に納得したが、これは設計、建設に携わる人以外には、なかなかわからない・・・
つまり、本物素材の必要性がどこまであるか? ということ。



良いものを良いサービスで提供すれば顧客はついてくる、と信じるホテル屋は、未だ多い。
たとえば、記念写真、、、
大判カメラ&乾版で丁寧に2枚程度撮影をしていた時代があった。
その後、6×9サイズ、それでも複数枚程度の撮影。
今は、デジタルカメラで何十枚も撮影、撮影の腕ではなく、そのなかで良い写真を採用。
これだけみても、コンセプトは大きく変化している。


縮小したブライダルマーケットに加え、ブライダルがある意味エンタメ・イベントとなった現在。
ビジネスとしてのブライダル、マーケットを主導するものを見極めることが必要、と強く感じた週末だった。

 
http://www.timeandtide.co.jp/