ホテル施設の適正規模って??

今週も、お好み焼き天国めんたい王国、と週初めから出かけており、ブログ更新がままならなかった。
仕事も一段落、事務所で泡盛を飲みながら、昨日の会話を思い出している。


テーマは、「ホテルの適正施設規模
誰が、どうやって、決めている?
で、それは、最大収益をあげるべく、正しく決められているのだろうか??



足元需要に対し、各種サービス等を提供するホテル。
そうすると、ホテルの施設規模・内容を決めるのは、需要想定となる。
この需要が、年間を通して、ほぼ一定であれば、施設想定は楽。


需要、といっても、種類があり、部門別に、ごく簡単に整理すると、、、
 宿泊:出張、旅行、その他
 料飲:業態別の食事、バー利用
 宴会:婚礼、企業宴会、同窓会等の個人宴集会、送る会
 その他:スパ・エステ、理美容、ショップ、駐車施設


宿泊を例にとって考えてみよう。
単純に整理すると、出張はシングル需要、旅行は2人が基本、となり、単に客室数だけの検討ではすまない
ツイン需要も、男女の組み合わせ、年齢層により、求める部屋タイプは異なる。


それでは、シングル、ツイン、ダブルといった、客室タイプの組み合わせをどうするのか
施設効率もさることながら、機会損失を防ぐべく、部屋タイプ別数のシミュレーションにより、決定することになる。
これは、宿泊主体ホテルにとり最重要項目、間違うと、将来にわたって機会損失を出すこととなる。


販売の観点からみると、季節変動週間変動、必ず発生する。
平日は業務出張でシングル、週末・観光シーズンはツイン・ダブル、となる場合が多い。
つまり、客室数の検討に加え、タイプ別部屋数の検証が必要になる。
大きいことは良いことだ、と、全室ツインにすると、施設効率が悪くなる


リゾート施設の場合、ツインを基本として、面積・内装・機能の異なるグレード別部屋タイプの組み合わせ、となる。
面積は、スパンによる調整が効果的、であることはいうまでもない。



同時に、宴会場の有無、規模、により、求める客室数が異なってくる。
大型の宴会場を持ちながら、客室数が少ないと、大型宴会を受注することが困難となる。



運営効率の観点から、部屋数は重要。
最低の適正規模、がある。
130〜200室、フロント要員(レセプション)数は一緒。
220〜300室規模になると、それより1名増?
300室以上のホテルは、総合的な別途の検討が必要となる。



サービスの観点からもみることができる。
フロントレセプションのプロ、顧客の名前を覚えることができる規模は300室まで、という。
それ以上の大型ホテルになると、顧客の名前を覚えることが難しくなる、とのこと。
客室キィがカードキィとなり、滞在中、フロントへの顧客立ち寄りが基本的に無くなった今、顧客名を覚える必要性も少なくなった。
また、チェックイン・アウトは、コンピュータ処理、レセプションのサービスレベルも落ち、顧客名を覚え様とすることも少なくなっている。
そういった意味で、サービスにおける部屋数の制限は小さくなった?



こうしてみると、地域需要を分析、そのホテルブランドが持つビジネスソースに併せた決定が重要となることがわかる。
これまでの経験から、思いこみによる施設規模・内容決定が、その後のホテル運営に重大な影響を及ぼすことが分かっている。
非現実的な客室構成のホテルを任される運営者、流行りものの「イールドマネジメント」では解決できない。
こういったところがノウハウとなる、同時に企画者の責任、と痛感している。


料飲、宴会もある。
この続きは、銀座ロックフィッシュで、ハイボールを飲みながら、考えることにしよう・・・



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