ゴルフ場の設計、その2

最近のコンデジ、性能が格段に良くなっている。
現場視察の機会が多い仕事故、映像記録する道具には、一段の興味を持っている。
最近買ったのは、FUJIFILM製 X10
28〜115mmズームなのに、f2.0〜2.8という明るいレンズ。
加えて、360度のパノラマ写真ができる。


この写真は、180度程度で、飲食店内を撮影したもの。



また、このカメラ、最近手掛けているゴルフ場の設計業務、現場調査に役立っている。
先日の現地調査日、雨降りだったが、カメラ本来の性能は発揮、計画地のディテール写真を持ち帰った。


そのゴルフ設計、、、
自分にわかるのは基本的項目のみ、コース設計しているベテラン社員に質問を連発している。
6200ヤード以上、Par72、は必須、と要求されるが、それは何に基づいているのか??
 ゴルフ場営業上の要求だが、根拠はない。
 ある意味で、日本的な設定であり、これでないと半端なコースと評価されることが多い。
チャンピオンコースとは?
 トーナメントコースという表現もあるが、明確な定義は無いし、意味の無い表現
・コースレート、Par72とは?
 コース難易度の表現であり、一定の基準はあるも、主観が入る場合が多い。
 同様のレートに、スロープレーティングがある。
ヤーデージの制限は?
 無いが、常識的な数値はある。 
ホール数18は?
 これは決まりがある。
・ホール種別、ロング4、ショート4、ミドル10の組み合わせはルール?
 ホールとして面白いのはミドルホール。 これをおさえること。
 ロング4、ショート4は疑問、何れも2ホール位にして、ミドルを増やしたい
 でも、それを事業者が許さない・・・
 海外の古い有名コース、ミドルホール主体のコースもある。



で、コース設計のキモは?
計画地は、それぞれ条件が異なり、かつ特徴があり、年間を通じて、細かく観察することが基本。
特に、通年の天候をおさえることが大事。
・各ホールの配置計画は、自然への負荷をおさえながら、難易度、楽しさ、運営効率を両立
場内排水は、自然を相手にする施設であり、土木造成工事の基本的項目
 透水性試験により、排水勾配、砂厚、排水管配置等を決定する。
・ホール内では、ホール内各要素を組み合わせた視覚的なものを重視。
 ショットする位置からのプレーヤーとの勝負ポイントをどの様にするか。 
グリーンは最終着地点、その仕上がりにより、評価が決まる
 土壌の透水性により、砂層厚、砂利厚、配水管の配置数等、工夫は様々。
ハザードの設定、ショットする場所により異なる難易度が出せるようにする
 ミドルは2nd、ロングは2nd、3rdショットがポイントとなる。
は、土壌、天候、日照を詳細に調査、期待値を出すことのできる様な芝種を選定
・植栽計画における樹種選定郷土樹木が基本であり、これにコンセプトに合わせた修景木を選定
バンカーに入れる砂、これは地元の砂を使う
カート道路の設計は、安全確保と共に、プレィに悪影響を与えない場所に配置
クラブハウス、これは、会員権ビジネスではなくなったゴルフ事業、設計上は、となる
管理棟、プレィヤーの目に触れる施設ではないが、コース管理の要、使い易い場所、規模を確保



設計業務、感性経験が要求される、興味の尽きない仕事だ、ということが良く分かった。
ここで、強調されたこと
・クラブハウス建物は、完成時が最高の出来、後は劣化するだけ
・コースは、開場時は実質的には未完成、開場後の管理レベルにより、大きく差が出る
 つまり、開場後の管理ノウハウ(育てる、という意味)により、コースは大きく差が出る、という。



まったく、その通り。 
自社が設計施工したゴルフ場、コース管理を請け負っていた時期もあるが、先日の調査時、自社からリリース後の品質低下、残念な状況になっていることが気になっている。



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