税金(租税)のことが良くがわかった。。。

最近、知り合いの伊勢参り、をよく耳にする。
今年が「第62回・式年遷宮」、ということで、スポットがあたっている。
62回ということは、式年遷宮は20年に1回が基本、できない頃もあっただろうから、最低でも、62×20+20=1260年は経過しているということ。。。
下宮にお参りした後、内宮へお参り、これがしきたりのようだが、みんなきちんと手順をふんでいるのだろうか??


江戸時代の「伊勢参り」、一生に一度のビッグイベント
このお伊勢参り、一団(講)を引き連れて行くツアコンを「御師」とよぶ、と聞いた。
旅程のなかで必要な、交通手段、宿泊施設、通行手形等の全ての手配をする、ある意味で現在の旅行代理店の様に、各種手配&ツアコン機能をはたしていたのだろう。
昔の旅行、途中何があるかわからない、非常に危険なものだった、という。
このための「御師」の仕事、それは、『健康で(当時の旅、歩行が主、健康でなければ参加できない)出発した参加者を、健康な姿で、出発地に連れ帰ってくること。その他のことは付け足し、ともいう。』
今の人は幸せだ。。。



ところで、、、、

エコノミスト先週号の書評にとりあげられていた本、文春新書『税金 常識のウソ』。


新書類、内容にバラツキがあるため、あまり読まないが、つい気になって購入した。
で、2回読み、3回目に入っている。
新書を複数回読むことも久しぶり。


この本、税金の知識を記述しているのではなく、税に対する理解を促す内容
タイトル、また、帯に、赤字で大きく「この増税は間違っている!」となっていたが、それから受ける印象とは全く異なる。


税の成り立ち・歴史から解き明かす。
国富論夜警国家(小さい政府)、古典主義、新自由主義、、、これらは、昔、学んだもの。
しかしながら、断片的な知識は役に立たない。
その時の背景・動き、と合わせての教育ではなく、単なる記憶問題として取り上げられていたため、でもあろう。


ユーロ加盟国の財政問題
危機発生の根源、徴税権はあるも通貨発行権のない加盟国、財政調整機能が欠如。
自国の実力を超えた経済運営も可能となるが、破綻も早い。
仕組みもすっきり理解。


市場社会における、政府(国)、企業、家計、これらの持つ役割、意味付け、も理解できた。
国が公共サービスを提供するための原資、何に求めるのか?
租税、社会保険料国債、、、
制度は、その組成時期に左右されることは当然だが、時代が経過すると環境も変化する。


負担感の強い(と誤解している)、所得税社会保険料、法人所得税、世界レベルでみると、日本は非常に低いこともわかる。
時代が変われば、公共サービスへの要求も変わる
専業主婦が大部分だった時代から、男女が働く時代になってきている。
このため、育児、老人介護に対する要求も大きくなる。
求められる公共サービス(富の再配分機能・老人福祉、等々)、現在の制度では成り立つ訳ない、と理解できる。
所得税の累進性を軽減、一方で逆進性の高い一般消費税に、公共サービスの原資を求めていいのか?、という問いかけにも納得。



最近のイベント要素の強い国政選挙、人気取り政策が多々。
しかしながら、ビジョンのある根本的な制度見直し、が必要。
将来を見通すことができれば、負担増も我慢できる。
年金より生活保護が大きければ、社会保険料を負担する気持ちも失せる


あまりに無知だった、国の歳入・歳出、租税制度、国債社会保険料、、、、
改めて、これまでの関連ニュースを思い返す、なにが必要?という理解も深まった。
人に、モノの本質を平易な言葉で教える、ことを、併せて学んだ良書。


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